幼稚園ブログ

自分でできることは誇らしいことです

2020年6月19日 17時45分

今日は子どもたちの成長にとって、最も重要な生活面の自立の
大切さについてお伝えします。

特に年少児は、初めての集団生活の中で、家庭でどのくらい自分のことを
自分でしているのかがはっきりと見えます。
入園前の説明会などでもお話してきたように、自分のことは自分でできて
いてほしいのですが、実際には手先の器用さや経験には個人差があります。

今、大切なのは、手早くできることではなく、自分でしようとする気持ちです。
自分でできないことが悪いわけではありません。

私たちは、いつも幼児理解から始めますから、今できないことがあれば、
そこからやってみようとする方向にどう仕向けていくかを考えます。
できないことがあれば、こうするとできるよと教えます。
一緒にやってみせます。やったことがなければ、手を添えて教えます。
そして、少しでもできるようになったり、しようとする姿勢が見えたら、
その小さな変化や成長を見逃さず、そのことを価値付けていきます。


昨日はタオルを入れることに意識が向かなった子が、今日は少し声を
掛けただけで、自分でタオルを取ってクルクルと丸めてリュックに
仕舞いました。
「すごいね、もうやり方を覚えたんだね」と声を掛けました。


そして、魔法のお茶を飲むために、コップを出すときは・・・。
昨日は、袋の開け方が分からずに、やってと私に差し出してきたので
こうするんだよと手を添えながら教えたのですが、
今日は、自分でコップ袋を出して、さっと袋の口を上手に開けて
コップを出しているではありませんか。

私は驚いて、本人に「やったね、今日は自分でできたね、よかったね」
そして、担任にも「先生!〇〇くんが今日は自分で袋を開けられたよ」と伝え、
担任からも「〇〇くん、自分でできたの、すごいね」とほめてもらって、
注いでもらった魔法のお茶をうれしそうに飲んでいました。


今日は雨だったので、帰りに園服を着ることになりました。
ボタンの付け外しも、経験に個人差があるでしょう。
まだあまり経験がないのであれば、経験するしかありません。
でも、それがしなければいけないこと、しないと怒られること
だったら、やってみようと思う気持ちが働くでしょうか。
答えは否です。

また、大人がやってしまえば2~3秒でできてしまうでしょう。
子どもにやらせれば、2~3分かかってしまうかもしれません。

でも、手を貸してもらい、励ましてもらいながら、自分でやってみて、
できたときに褒めてもらったり、一緒に喜んでくれる人がいたりしたら・・・、

自分でできること、一人でできることが、この上なくうれしいこと、
誇らしいこととして、心の中にしみ込んでいくはずです。

最初は時間はかかっても、やさしく見守って、分からないところや
できないところは、教えたり、難しいところはやってあげましょう。
最後のところは自分でやらせることで、自分でできた喜びを感じて、
きっと次への意欲につながります。ぜひお試しを・・・。

この子も、しばらく悪戦苦闘した末に最後のボタンをはめることができると、
ニコッと笑顔をになり、私にも担任にも頑張りを褒めてもらって、
うれしそうにリュックを取りに行きました。

二つの例とも、この子たちにとって大きな成長の一コマでした。
このようなことは、どの子もどの家庭でも根気よく続けてほしいことです。
幼稚園と一緒に、子どもたちの自立を応援していきましょう。