小さなコラム 春 雨水 その2
2022年3月12日 11時45分雨水の次候は「霞始靆(かすみはじめてたなびく)」です。春霞がたなびき始める頃。た なびくとは、霞や雲が層をなして薄く漂っている様子を言う のだそうです。 まずは、昨年の今頃の小さなコラムを再掲しますので、ご覧いただければと思います。
0302㉒雨水②次候(霞始靆)みちくさ いたずら こどものじかん.pdf
2月から3月にかけては、子どもたちが一つ階段を登ることを自覚していく季節です。去年の小さなコラムでは、誕生会の司会を年長から年中児に引き継ぐ様子を紹介しています。
今年も年長児は、自分たちが小学校に行くと、今まで自分たちが中心になって進めていた幼稚園の仕事などをどうしたらいいか考えました。年中児は逆の立場で、今まで司会をしてくれていた年長さんがいなくなったら、どうしようと思っていました。
それぞれの思いが重なって、年長児から年中児への司会の引き継ぎが行われました。そして、2月の誕生会は年中児がドキドキしながらも、教えてもらったことをよく覚えて司会の言葉を言うことができました。年長児たちは、いい姿勢で静かに参加しながら、心の中で年中児の司会を応援し、終わった後には頑張ったね、上手だったよと声を掛けてくれていました。
誕生会の司会と同様に、引き継がれているのがうさぎのミミくん、かめたろうの世話や靴箱の掃除などの活動です。
幼稚園は遊びを通して学ぶ場ですが、生活する場でもあります。幼児であっても、自分たちでできることは自分たちでしていくことは青南幼稚園の当たり前です。
ただし、教師に言われたからするのではなく、自分たちでやりたいと思って、必要感を感じてしなければ子どもたちの心の育ちにはつながりません。年長児がやっているこのような仕事をかっこいいと憧れの気持ちをもって見ていた年中児からは教えてほしいと、年長児からは教えてあげようかと声を掛ける姿から始まりました。
好きな遊びの時間に、興味をもった子ども同士で始まるこのような引き継ぎ活動が、断続的に続いて、徐々に広まっていくようにしています。
このところ、このように異学年での関わりが自然な形でできるように、園庭で遊ぶ時間や関わりのきっかけづくりなどについても教員同士で打ち合わせをしているのです。