小さなコラム「みちくさ いたずら こどものじかん」

小さなコラム 夏 芒種

2021年6月21日 10時06分

21日は、二十四節気の夏至でした。
昨日も今日も梅雨の晴れ間で、プランターや畑の野菜がぐんと生長しています。

二十四節気「芒種」.pdf



さて、ここでは二十四節気の芒種の頃の今年の様子を去年の芒種の小さなコラムと合わせて、振り返ってお知らせします。

芒種の初候は、蟷螂生です。

0206⑤芒種①初候(蟷螂生)みちくさ いたずら こどものじかん.docx.pdf


蟷螂生とは、カマキリの卵から小さな赤ちゃんカマキリが生まれる季節ということです。いろいろな生き物がいる青南幼稚園ですが、カマキリはまだ見かけたことがありません。代わりにこの写真は、先日からずっと年長児が世話をし続けているヤゴです。


ヤゴもわくわく池で何種類も見付けていますが、これはギンヤンマのヤゴです。今年はその羽化したばかりの様子を、保育中に何度も目撃することができているのですが、この子たちは、まさに羽化する瞬間をぜひとも見てみたいと、ずっと世話をして飼い続けているのです。


生きた餌しか食べないことを知って、オタマジャクシとヤゴとどちらの命を選ぶかみんなで葛藤し、議論を積み重ねて、ずっと世話を1か月以上続けているのでますが、まだ羽化しないのです。随分のんびりなヤゴちゃんなのです。池にはオタマジャクシもついにいなくなり、土工場にミミズを探しに行っているようです。


芒種の次候は「腐草為蛍」です。

0206⑤芒種②次候(腐草為蛍)みちくさ いたずら こどものじかん.docx.pdf

去年は、入園式の式花がアジサイだったとお知らせしましたが、今年はプランターにアジサイがきれいにたくさん咲いて、みんなの目を楽しませてくれています。

咲き始めた頃、そのきれいな姿を見て、絵を描きたいと思った年長児は、よく見てマジックで細かく描き、固形絵の具でそれらしい色を付けて、小さな画伯のようでした。


年少児は、部屋の前にアジサイのプランターを持っていくと、きれいだねと興味をもちました。そこで、先生がスポンジのスタンプと雲形の画用紙を用意しました。ギューポン、ギューポンと押して遊んでいると、いつの間にかきれいなアジサイができます。ギューポン、ギューポンと何日も楽しみました。


今日は水色、次の日は紫、今度はピンクなど、繰り返し楽しめるように色を変えていくきました。これは、同じようなことを何度も繰り返す中で、慣れて楽しさを実感し、少しずつ工夫も生まれるようにするという、年少児に対する指導の工夫の一つです。


年中児は、また別の形でアジサイを表現することを楽しみました。自分のアジサイを作ってみようと、指に絵の具に付けて丸い紙にポンポンと指スタンプを押していく技法に挑戦しました。


初めての指スタンプ、ちょっと不思議な感触だったかもしれません。ピンクや紫の他に、白を加えたことで、発色もきれいで趣きのあるすてきなアジサイができて、満足そうな年中児でした。


年中児は、はじき絵の傘、しずくちゃん、雨だれちゃんも作って遊びました。アジサイと同様に、季節にちなんだ身近なものをテーマに、描いたり作ったりすることのおもしろさを味わいつつ、ハサミを使ったり、モールを使ったりして、表現や素材の幅も広げています。


芒種の末候は「梅子黄」です。

0206⑤芒種③末候(梅子黄)みちくさ いたずら こどものじかん.pdf


梅の実が黄色くなる頃ですが、今年、色付くのをずっとみんなで見守っていたのはアンズです。

去年は、梅もアンズもほとんど生りませんでした。今年は春からアンズはきれいな花が咲いており、春休みの工事でも傷付かないようにお願いし、その後もアブラムシが付いてしまった葉を剪定する作業を子どもたちにも手伝ってもらいながら、ずっと実が生り、色付く様子を楽しみに見守ってきました。


5月後半頃から色付き始め、ときどき下に落ちているアンズを見付けることもありました。


たくさんの実がついに色付いてきて、週末のうちに実が落ちてしまうのが心配で、5月末に、年長児が園代表でアンズを収穫しました。


この日に採れたのは、このくらいです。翌週に、年中児もさらに色付いたものを収穫しました。きれいに洗って拭いて、冷凍しておいて、その間にどうやって食べようかと楽しみに相談していました。


その後、幼稚園は徐々におまつりムードとなり、17日には青南まつりが開催されました。そして、その日の午後、先生たちは満を持してジャムづくりを始めました。


冷凍庫から取り出したアンズをコトコトと砂糖と一緒に煮込みます。焦げないように、先生たちが交代しながら2時間!おいしいジャムに仕上げたのです。


青南まつりの翌日、昨日はよく頑張ったね、そして楽しかったねという記念に、クラッカーにアンズジャムをのせて、おいしくいただきました。


特にアンズの収穫をして、おまつりも頑張った年長児にとっては、最高のご褒美になったのではないでしょうか。おいしかったね。自然の恵みに感謝です。ご馳走さまでした!